パートナーセールスは、始めてすぐに売上が立つ手法ではありません。最初の3ヶ月の使い方で、その後1年の成果がほぼ決まります。本記事では、ゼロから立ち上げる場合の90日間を、月単位の行動計画として整理します。
立ち上げが失敗する典型パターン
最も多いのは、準備をせずにパートナー候補への声かけから始めてしまうケースです。提案しても「何を売ればいいのか」「いくら儲かるのか」に答えられず、話が進みません。仮に契約できても、渡すものがないので動いてもらえません。
もうひとつは、最初から10社、20社と広げてしまうケース。1社あたりに割ける時間がなくなり、どこも中途半端に終わります。パートナーセールスとはでも触れたとおり、この手法は「数」ではなく「深さ」で成果が決まります。
1〜30日:自社の勝ちパターンを言語化する
まだパートナーには会いません。この期間にやるのは自社の営業を分解する作業です。
- 受注した顧客の共通点を洗い出す:業種、規模、導入のきっかけ、決裁者の役職
- 失注理由を並べる:どんな条件だと勝てないのかを把握する
- 売れる流れを文章にする:どの順で何を説明すると受注に至るのか
ここが曖昧なままだと、パートナーに何を渡せばいいのか決まりません。自社で売れていないものは、他社ではもっと売れません。
組むべき相手の条件を決める
洗い出した顧客像から逆算して、「その顧客とすでに接点を持っている企業」を特定します。条件は2つだけです。
- 顧客層が重なっている
- 商材が競合しない
この2条件を満たす企業の類型を3つほど挙げられれば、この月の目標は達成です。
31〜60日:最初の1社と契約する
候補企業へのアプローチを始めます。ここで重要なのは、提案の主語を相手にすることです。
「売ってください」では動かない
パートナー候補が知りたいのは、自社の商材の良さではありません。「その商材を扱うと、自分たちの顧客にどんな価値が出るか」「自分たちの売上がいくら増えるか」の2点だけです。提案書の1ページ目を、相手のメリットから始めてください。
あわせて、この期間に渡すものを準備します。最低限、次の3つは必要です。
- 提案資料:パートナーがそのまま顧客に見せられる形式
- 想定問答:よく聞かれる質問と回答
- 報酬の説明資料:いくら、いつ支払われるのか
目標は1社と契約することです。複数社を並行して追わず、最も相性の良い1社に集中してください。
61〜90日:最初の案件を一緒に取る
契約したら、すぐに初回の案件に同行します。パートナーに任せきりにしないでください。この時期にやることは3つです。
- 初回商談への同席:売り方を見せる。任せるのは2件目以降
- 案件登録のルール整備:どの顧客を誰が担当するかを記録する仕組み
- 月次の定例を設定する:翌月以降も継続的に話す場を先に確保する
ここで1件でも成約体験を作れるかどうかが、その後の稼働率を決めます。最初の成功がないパートナーは、ほぼ確実に休眠します。
90日を終えた時点の到達点
| 項目 | 90日後の状態 |
|---|---|
| 組むべき相手の条件 | 言語化され、次の候補を自社で選べる |
| 契約パートナー | 1〜3社 |
| 案件 | 初回商談を実施、1件以上の成約 |
| 渡す道具 | 提案資料・想定問答・報酬説明が揃っている |
| 運用 | 月次定例と案件登録のルールが動いている |
売上そのものより、「4ヶ月目以降も回り続ける状態」ができているかを基準にしてください。
まとめ
最初の90日は、パートナーを増やす期間ではなく自社の売り方を整え、1社と深く組んで成功例をつくる期間です。この順序を守れば、4ヶ月目以降の横展開が一気に楽になります。
指標の置き方についてはパートナーセールスのKPI設計もあわせてご覧ください。株式会社AIBOUでは、この90日間を実働で伴走するパートナーセールス構築支援「AIBOU」を提供しています。